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院長コラム

Vol.170 福島の甲状腺癌検診の難しさ

 福島県が原発事故後に、当時18歳以下の小児を対象に行っている甲状腺検査の中間報告が出ましたが、民間の調査で癌やその疑いがある人が17人含まれていないことが指摘され、問題になっています。チェルノブイリ原発の事故後、子供に甲状腺癌が多発したことは有名です。国連の科学委員会は、福島の事故による被爆は、チェルノブイリに比べて非常に少なく、深刻な健康被害を招くレベルではないと表明しています。実際、これまで調査した約30万人の中で、甲状腺癌は約90人(0.03%)で、半数程度が手術を受けています。若年者にこのような大規模の検診を行った例はありませんが、数千人を調べた調査とは差がなく、少なくともチェルノブイリのようなことはなさそうです。中間報告では、被爆と甲状腺癌の因果関係は否定していますが、正確には、「現段階では因果関係があるとは言えない」とすべきでしょう。

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平成25年